英語を話せるようになるために必要な学習時間をご存じでしょうか?
正解は、最低「3000時間」と言われています。
これだけたくさんの時間が必要となると、英語の習得に苦労する人が多いのも納得ですよね。
でもこれって、実際に達成しようと思うと、毎日何時間の勉強を何年継続する必要があるのでしょうか?
「3000時間」達成までにかかる日数・年数
まず、3000時間を達成するまでにどれくらいの期間が必要なのか考えてみましょう。
3000時間÷24時間=125日…つまり、4ヶ月?
そのくらい短期間で習得できればとても嬉しいのですが、「24時間勉強できます!」という人はさすがにいないので、残念ながら4ヶ月では無理でしょう。
実際にかかる期間は、その人が1日何時間勉強するかによって変わってきます。
そこで次は、「1日の学習時間」ごとに所要年数を計算してみましょう。
概算(早見表)
毎日365日、30分〜5時間の学習時間を確保すると仮定します。
すると、必要な日数と年数は以下のようになります。
1日の学習時間 | 所要日数 | 所要年数 |
30分 | 6000日 | 16.44年 |
1時間 | 3000日 | 8.22年 |
2時間 | 1500日 | 4.11年 |
3時間 | 1000日 | 2.74年 |
4時間 | 750日 | 2.05年 |
5時間 | 600日 | 1.64年 |
30分というと短い時間のように感じますが、コツコツと継続すれば16年半で達成できます。
まさに「塵も積もれば山となる」ですね。
中学生から毎日欠かさず30分英語を勉強した場合 → 20代のうちに達成!
また逆に、「仕事や移住のために数年後には習得したい!」という場合は、1日の学習時間を多く確保する必要があります。
「3年後には習得したい」
→毎日欠かさず3時間英語を勉強する → 3年弱で達成!
ただし、これはあくまで毎日365日決まった時間を英語の学習に当てることができる場合です。
どうしても平日や仕事の日は時間に制約がある場合、土日祝など休日が学習時間を多めにとってカバーしている方も多いでしょう。
その場合の所要年数は、以下で計算してみます。
平日と土日祝日で学習時間が変わる場合(早見表)
平日は30分〜2時間、土日祝日は2〜4時間の学習時間が確保できる場合を考えてみましょう。
そうすると、必要な年数は以下のようになります。
1日の学習時間 (平日) |
1日の学習時間 (土日祝) |
合計学習時間 (年間) |
所要年数 |
30分 | 2時間 | 362.5時間 平日:122.5時間 土日祝:240時間 |
8.28年 |
3時間 | 482.5時間 平日:122.5時間 土日祝:360時間 |
6.22年 | |
4時間 | 602.5時間 平日:122.5時間 土日祝:480時間 |
4.98年 | |
1時間 | 2時間 | 485時間 平日:245時間 土日祝:240時間 |
6.19年 |
3時間 | 605時間 平日:245時間 土日祝:360時間 |
4.96年 | |
4時間 | 725時間 平日:245時間 土日祝:480時間 |
4.14年 | |
2時間 | 2時間 | 730時間 平日:490時間 土日祝:240時間 |
4.11年 |
3時間 | 850時間 平日:490時間 土日祝:360時間 |
3.53年 | |
4時間 | 970時間 平日:490時間 土日祝:480時間 |
3.09年 |
やはり、平日・休日とも学習時間を多く確保できるほど、最短で達成できます。
しかし、平日に30分しか学習時間をとれない場合でも、休日に4時間勉強すれば、5年で達成できる計算になります。
「平日は仕事が忙しいから少ししか勉強できないけど…休日に挽回する!」
→平日は30分・休日は4時間、集中して勉強する → 約5年で達成!
ここまでは、1日の学習時間ごとに概算した目安の所要期間を紹介してきました。
でも、人それぞれ生活スタイルが異なるので、なかなかこの通りに実行できない方もいるかもしれません。
その場合は、自分の目標と自分の生活スタイルに合わせて、1日の学習時間を計算してみましょう。
自分に合った「1日の学習時間」の計算
まず、
を改めて考えてみてください。
「◯年後までに習得したい」という目標が決まったら、以下のように計算してみましょう。
例)Aさんの場合
海外勤務を実現するために、2年後には英語を習得したいな。
3000 ÷ 2 ÷ 365 = 4.109…
毎日4時間も勉強する必要があるのか…!!
仕事がある日はそこまで時間取れないな…どうしよう…
この例だと、1日4時間勉強する必要がありますが、日によって時間の確保が難しいようです。
そこで、次は
を考えてみましょう。
1週間のうち、「Aの日は◯時間勉強できて、Bの日は△時間勉強できて…」のように、1週間の中で必要な勉強時間を確保できるように調整します。
【1日の学習時間がAとBの2パターンある場合(Bの方が時間的余裕がある)】
Aパターンの日:Aの1日の学習時間 × 日数 = Aの合計学習時間
Bパターンの日:差分時間※ ÷ 日数 = Bの1日の学習時間
※差分時間=「1週間に必要な学習時間」- Aの合計学習時間
例)Aさんの場合
1週間に必要な学習時間は、4×7=28時間か。
A:仕事の日は2時間勉強できるから…2×5=10時間
B:休日は…(28-10)÷2=9時間
つまり、仕事の日は2時間、休日は9時間勉強すればいいのか!
…え、ちょっと待って。急にごめんね。
休日9時間って、勤務時間より長い時間勉強するってことよね?
それって少し無理があるんじゃない…?
仕事の日に、もう少し時間を捻出できるんじゃない?
なるほど、たしかに…じゃあ、
A:仕事の日は3時間勉強するようにして…3×5=15時間
B:休日は…(28-15)÷2=6.5時間
仕事の日は3時間、休日は6.5時間なら、時間をうまく捻出して実現できそう!
英語漬けの日々になるけど、目標を達成するためにがんばろう!
(大丈夫かな…急に頑張って体調崩さなければいいけど…)
〜1ヶ月後〜
仕事の日に3時間勉強するだけでヘトヘト…休日6.5時間は厳しいな。
毎日3時間なら、良いペースで勉強できる気がするんだけど…
その場合、3000時間達成までにかかる期間は
3000÷3÷365=2.73… つまり3年弱か。
そのペースで勉強すれば、元々目標にしてた2年後には今より随分上達してるだろうし、何か手応えを感じられるかも。
一旦無理のない範囲で、毎日3時間勉強してみよう!
このように、目標から逆算して、1日の勉強時間を算出することができます。
ただ、当初のAさんのように、「2年後」のような短期間の目標を設定すると、負荷の高いスケジュールを組まないといけなくなってしまいます。
負荷が高いと、睡眠時間を削らなければならなくなったり、集中力が低下したり、体調を崩したり…最悪の場合、途中で勉強すること自体を辞めてしまう恐れもあります。それでは元も子もありません。
よって、Aさんのように、実際に勉強しながら自分のペースを掴み、自分が続けられるペースで達成可能な目標に調整していくのが良いでしょう。
そういう意味では、
とも言えるでしょう。
まとめ
今回は、英語習得のために必要だと言われる「3000時間」の学習時間は、実際にどのくらいの期間かけて達成できるのかについて紹介しました。
繰り返しになりますが、英語の学習時間も大切ですが、学習内容も非常に重要です。
リスニング・スピーキング・リーディング・ライティングのそれぞれの技能を訓練する必要がありますし、それらを支える語彙力・文法もとても大切です。
学習内容については、また別の記事で紹介いたします。
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